ヤマハは、自転車事故の数を減らすのに役立つバランス技術を備えたプロトタイプのオートバイを発表しました。 Advanced Motorcycle Stabilization Assist System (AMSAS) というやや不格好な名前のこのシステムは、フレームや主要コンポーネントを変更することなく、既存のオートバイの設計に適用できます。
ヤマハのエンジニアは、オフセットシリンダー設計の250cc DOHCインラインツインを搭載したYZF-R25にAMSASを搭載しました。 生産モデルと異なる点は、ドライブおよびステアリング アクチュエータと連携して動作する 6 軸慣性測定ユニット (IMU) にあります。
「発進時と停止時には、前輪に取り付けられた駆動アクチュエーターが安定性を補助し、そこから約 3 mph までは、ハンドルバーに取り付けられたステアリング アクチュエーターが引き継ぎます」とプロジェクト リーダーの鈴木明俊氏は説明します。 その結果、自転車は「ライダーのスキルレベルに関係なく、転倒することなく歩行速度で移動できます」。
前輪のモーターにより、停止時でもバイクを直立させます。 ヤマハは、このシステムを「手のひらでほうきを逆さまにしてバランスをとるように、倒立振子のダイナミクスを使用する」と説明しています。 ハンドルバーの追加のアクチュエーターは、「ペダルを踏まずに自転車で静止している」のと同じように、微妙なステアリング入力を提供します。 ユニゾンで使用すると、AMSAS が得られます。
このテクノロジーは、2015 年の Motobot や 2017 年の MOTOROiD など、過去のヤマハのコンセプトから開発されました。 前者は自動二輪走行ロボットで、後者はAIと自動バランス技術を搭載したプロトタイプの二輪車です。 「AMSAS の研究開発は、この 2 つのモデルの開発で得た技術とノウハウを持ち込むことから始まりました」と鈴木氏は言います。
ヤマハは、2050 年までに二輪車の死亡事故をなくすという高い目標を掲げています。同社は、障害物を予測し、防御的または回避的な運転操作を支援するためのさらなる技術を計画しています。
鈴木氏によると、AMSAS はまだ道半ばだという。 次のステップは、生産前にコンポーネントを小型化することです。 ヤマハはまた、二輪車だけでなく、自転車など他の種類の乗り物にも AMSAS を開発する計画を持っています。