ステランティス会長のジョン・エルカン氏、フィアット元社長を称賛 セルジオ・マルキオンネ イタリアの自動車産業を救済するとともに、同メーカーが同国での存在感を徐々に縮小していることに対する長年の批判を否定した。
「セルジオは最高の意味での愛国者だった」と47歳のエルカン氏は、2004年から2018年に亡くなるまでイタリアの自動車メーカーを経営した故マルキオンネ氏の伝記の最新版のインタビューで語った。
マルキオンネ氏とエルカーン氏はフィアットを破産寸前から救い、米国メーカーのクライスラーと合併させ、苦境に立たされていた地域企業2社を世界最大の自動車メーカーの1つに育てた。
「我々の戦いは常にイタリアのためであり、イタリアとの戦いは決してなかった」とエルカーン氏はトリノにあるアニェッリ財団本部で語った。この財団本部には、1899年に投資家グループとともにフィアットを設立した曾祖父ジョヴァンニ・アニェッリ氏の別荘がある。
ステランティスフィアット・クライスラー・オートモービルズとPSAグループの合併により2021年に設立されたこの組織は、マルキオンネ氏に課した圧力を彷彿とさせる組織化された労働団体からの熱気を感じている。
イタリアの左派フィオム労働組合は、自動車メーカーが今年イタリア従業員の約4.3%に当たる2000人もの雇用を削減する見通しであることから、一連のいわゆる自主退職を巡り同社を批判している。 組合はステランティスが過去3年間にイタリアで7000人の人員を削減したと主張している。
エルカン氏は、マルキオンネ時代に遡り、電化の混乱にも耐えられるほど強力な世界的リーダーを構築することを構想した現在の戦略がなければ、同社の国内工場は存亡の危機に瀕していたであろうと主張する。
「ステランティスは、新技術に必要な高額投資の重複を避けるために自動車業界での合併の必要性というセルジオ氏のビジョンを進化させたものである」とエルカン氏は本書の2月下旬のインタビューで語った。
「ステランティスの創設がなければ、ミラフィオーリの電気ハブからテルモリの電池工場に至るまで、私たちがイタリアで行っているすべての投資は不可能だったでしょう。」
自動車メーカーはバッテリー駆動車への移行に向けて工場の再編を進める中で、コスト削減や人員削減を促し、インフレやサプライチェーンの混乱に取り組んでいる。 EV は通常、ガソリン車よりも約 30% 少ない労力で済みます。